2022年10月18日

元車いすレーサー、レジェンドの永尾さんとの出逢い・・・

こんにちは!

T&F.net KOBE代表の野口です。

10月18日・・・

本日は、ご縁があって・・・

元車いすレーサーレジェンドの永尾さんが講師をされる「あすチャレ」を見学させていただく機会を得ました。

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90分の構成、盛り上げ方などとても学びの多い時間でした。

気さくに話してくださった永尾さん…ありがとうございました!

神戸市では2024年5月に「世界パラ陸上競技選手権大会」が開催されます。

そのHPに私がラジオ出演した際のYouTubeがアップされておりますので是非ご覧ください↓

https://www.youtube.com/watch?v=MFHnOfJsFXU

そして、パラスポーツを広めるためにもチャンネル登録をお願いいたします。
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2021年06月19日

パラクライミング 大内秀之さんとの出会い〜6.19〜

こんにちは!!

T&F.net KOBE代表の野口です^^

6月19日・・・

本日は

非常勤講師でお世話になっている大阪国際大学で受け持っている「障害者スポーツ指導実習T」でゲストティーチャーを招いて特別授業日でした。

ゲストは大内秀之さん

大内さんはパラクライミングの世界で活躍する障がい者アスリートでさまざまな活動をされています。

話の内容も多岐に渡っており、今の学生に響く言葉が多く、惹き込まれている学生も多数いました。

貴重な機会をありがとうございました!

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個人的には同い年で親近感があり楽しくお話しさせていただきました。

講師、日程調整などをしてくださった谷川先生ありがとうございました。

私自身も学びの時間でした^^

コロナ禍で私自身も講演する機会がほとんどありませんが、少しずつ落ち着いてきたら講演活動も再開しようと思います。

引き続きよろしくお願いいたします。
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2014年11月16日

人生何が起こるか分からない・・・

こんにちは!!

T&F.net KOBE代表の野口です^^

今日は・・・

全国障害者スポーツ大会〜長崎がんばらんば大会〜で出会った一人のアスリートを紹介します。

瀧口義宏(兵庫県立大学の学生)

彼との出会いは(失礼ながら私は覚えていなかったのですが・・・)彼が小学6年生ぐらいの時に私が指導に関わらせていただいていた陸上クラブでコーチと生徒の関係でした。

長距離が得意な彼は将来も有望視されるほどのランナーでした・・・

2009年1月25日・・・

当時、彼は中学2年生

第19回神戸シティマラソンに出場し、3キロを走り終えた後、記録証を受け取る時に急に倒れ・・・

それが脳梗塞だったそうです。


現実を受け入れるまでには相当な時間が掛かったと思います・・・


読み書きもできなくなり、計算能力も小学生レベルにまで落ちたと言っていました。


それでも・・・

「諦めなかった」


私たちの想像を絶するリハビリや勉強を重ね・・・

高校・大学へと進学していきました。


再会したのは2014兵庫秋季記録会・・・

「野口コーチ!!」

と声を掛けてくれ、

「今度、全国障害者スポーツ大会に出場することになりました。役員の中に野口コーチの名前があったので、ずっと話したいと思ってて^^」

と思わぬ再会でした。

その日は今までの経緯などを聞いたり、結団式で選手宣誓をすることなどを聞いて盛り上がりました。

今回、彼が全国障害者スポーツ大会で出場した種目は100mと200m・・・

長崎入りしてから・・・

「野口コーチ、100mも200mも金メダル取りたいので色々教えてください!!」

と積極的に質問をしてくる彼の力に何とかなれたらとワンポイントで何か変えられるところは無いかを探りました。

公式練習などで足の動きを見ると・・・

脳梗塞で麻痺が残る右足の接地がつま先からになっているのがとても気になりました。

そして、今まではあまりドリルなどの動きづくりをしていないと言っていたこと・・・

これらを踏まえ・・・

簡単なスピードアップと柔軟ドリルを伝え

麻痺のあるつま先接地になっている右足スパイクのピンを2mm短くし、左右長さの違うピンで走って試してもらうと・・・

「スピードに乗れる感じがしてきました!!」

と本人も今までに無い感覚を得たようでした


迎えた200mのレース・・・

ジャパンパラリンピックなどでも活躍する選手が前半から飛ばし・・・

2位で100m付近を通過!!

そのまま2位でゴールかと思ったその時・・・

1位を走る選手が残り30mで転倒・・・

安定した走りを見せていた瀧口がそのままゴールし1位!!

35秒掛かっていた200mのタイムを5秒も縮める大ベスト!!

本当に感動しました・・・

次の日に行なわれた100mも勢い衰えず1位

目標としていた2冠を達成しました!!

「何が起こるか分からない」

人生も

競技も

それを改めて感じた、感じさせてくれた再会でした。

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最後に、彼から一言・・・

これからも大会に出場していきたいと思っています。応援よろしくお願いします^^



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2012年12月20日

ヨッシィとの出逢い・・・

こんにちは!!

T&F.net KOBE代表の野口です^^

2012年も多くの方と時間を共にしました。

その中で、みなさんにも一つ紹介したい「出逢い」があるのでご覧ください。

*このブログをアップすることを本人にも了解得ています^^


彼女と出会ったのは今年の夏・・・



全国障害者スポーツ大会の神戸市選手団陸上強化練習の日でした。



今までに色々な障害がある方と出会ってきた中で、ヨッシィとの出会いは、自分自身にとっても、とても意味あるものでした。



生まれつき両腕と両足がなく、足には義足を装着しています。
(義足を装着しているのを知ったのは恥ずかしながら全国大会に行ってからでした。)



出場する種目は50mと100m・・・



年も同い年ということで、色々と話をするようになりました。


過去に受けた「いじめ」の話、そこから色々な出会いがあってヨッシィも外に出られるようになったこと・・・



などなど



自分自身もこの先、歩んでいく道について悩んでいた時期でもあったので、「生きる力」を持ったヨッシィからは話していて私自身が力をもらっていました。



強化練習を何回か行い、迎えた「岐阜清流大会」・・・



ヨッシィの障害区分には相手がおらず、普通に走れば金メダル、しかも今まで同じ障害区分で大会に出場した選手がいないので、「歴史を刻む瞬間」でもありました。



普通に走れば・・・



この言葉がどれだけ大変なのか・・・


「普通」とは何なのかを私自身、障害者スポーツの世界に入ってから何度も立ち止まって考えることがあります。



私自身も練習などでヨッシィの走る姿は何度もみていたので、一緒になって緊張していました。



私は、他の選手の介助でヨッシィの100mのレースはちょうどスタート地点の同じ目線からゴールを見る形で応援していました。



心の中では・・・「とにかくこけないように・・・」と願っていました。



後ろ姿からは緊張感と、今までにない「力」を感じました。



ヨッシィは見事、100mを走り切り、金メダルと大会記録を樹立しました。



今後、この記録が破られることを私は願っています。



この記録が破られたとき、また新たにヨッシィと同じ障害区部の選手が勇気を出して大会に出た証であり・・・



その勇気からたくさんの感動を与えられるからです。

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*前列左側がヨッシィです^^


そんな日が来ることを願って、私も障害者スポーツ指導員の活動を継続します・・・

ヨッシィありがとう・・・

これからも応援しています!!





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2011年02月20日

神戸新聞2011年2月20日の朝刊に記事が掲載されました。

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クリックすると拡大します。
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2011年02月06日

神戸新聞2011年2月4日の夕刊に記事が掲載されました。

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クリックすると拡大します。
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2010年08月29日

〜視覚障害者アスリート今井裕二さんとの出逢い〜パートG

2008年3月31日

第11回九州チャレンジ陸上競技選手権大会


忘れもしない・・・


あの会場のどよめき


たまらない緊張感


二人が一つになれた


北京パラリンピック最終選考大会

今井さんと私は1年半かけて信頼関係を深めて、再度今井さんの得意とする「走り幅跳び」で北京大会を目指そうとその日まで練習を重ねていました。

走り幅跳びや三段跳びでの私の役目は・・・「コーラー」

伴走ではなく・・・コーラー


言わば、視覚障害者の砂場への案内人

砂場の近くにある踏切り板から声を掛けて方向やリズムを伝える

視覚障害者はその声を頼りに真っ直ぐ走り、合図に合わせてジャンプ


北京パラリンピック参加標準A記録は・・・5m70cm


当日に跳べる可能性は五分五分でした

この日のために、フォームを改善しジャンプをスムーズにさせて過去に痛めている足にできるだけ負担にならない跳躍を二人で見つけてきました。

前日に九州入りし、練習場所として用意されていた競技場に向かいました。

今までやってきたことを発表する場

二人の心は晴れていました。

軽めにリズム系のトレーニングで調整して、予約していたホテルに行きました。

その夜・・・・

今までにない二人が一つになれた瞬間がありました。

今まではそれぞれがばらばらにイメージトレーニングをしていたのですが、初めてどちらから言うわけでもなく一緒にイメージトレーニングをしようということになりました。

お互いの手を取り合って・・・

お互いに目をつむって・・・

会場の雰囲気

呼吸

そして、いつも掛ける言葉

全ては本当の試合のその場にいるように感じられました。

1本目・・・5m51cm

今までの練習で跳んだここ最近の最高は5m50

1本目からベスト記録を更新

2本目・・5m57cm

どんどん記録が伸びていき

迎えた3本目・・・5m72cm

ここで北京パラリンピック参加記録を更新!!

その後は記録が伸びず・・・

でも北京の切符を手に入れるというイメージでした。

時間も競技をしている時間ぐらい一緒にイメージトレーニングをしていました。

「いけますよ!!今井さん!!」

「楽しみやね〜野口くん!!」

そんな言葉を交わしながらの前日の夜はとても楽しいものでした。


迎えた当日・・・

いよいよ私たちが出場する種目

F11(全盲選手のフィールド競技)の走り幅跳びの時間がきました。

「今井さん、今までの集大成ですよ!!」

「そうやね!!昨日のイメージ通り宜しくお願いします!!」

こんなに心地よい緊張感は私の陸上人生で初めてでした。

今井さんには感謝の気持ちでいっぱいで、何とか北京への切符を取りたい一心でした。

迎えた1本目・・・

「今井さん、いきますよ〜!!」

「1本目!!はい、はい、はい、はい・・・・・」

「いきま〜す!!」

「ハイ!!」

・・・

記録・・・

5m53cm

「おおおおおお!!」

会場内どよめきが響きました。

1位の高田さんも前半は不調で同じような記録を重ねていました。


昨日のイメージトレーニングでの記録も越えるジャンプ

そして、今井さん自身もシーズンベスト!!

〜これはいける!!〜

そう確信しました。

視覚障害者が跳躍をする時に一番難しいのはしっかり踏切り板に足を乗せること。

健常者の大会と同じで踏切り板から足が出てしまうとファールになってしまいます。

2本目・・・

記録・・・5m57cm


なんというか・・・感情が出てきそうになるぐらい感動する跳躍でした。


そして3本目・・・

記録・・・5m61cm


いよいよ北京までの距離が10cmを切りました・・・

今までに感じたことの無い感覚

毎回コーラーするたびに鳥肌が立っていました。

4本目・・・

ここで、思い切って助走スピードを上げて跳躍することにしました。

結果・・・ファール

このファールをきっかけにもう一度今までのトレーニングを思い返すとともに、二人でやってきた練習や今までの環境などなど振り返るために

5本目はパスしました。

心を落ち着かせて挑んだ最終6本目・・・

〜今井さん、ありがとう〜

心の中ではこの舞台に一緒に立たせてもらえたことへの感謝しか浮かびませんでした。

〜絶対北京への切符を取りましょうね!!〜

心の中でお互いに会話していました。

〜野口くん、ありがとう〜

〜最後は自分の力を全て出し切るよ!!〜

「ラストで〜す!!」

「ハイ、ハイ、ハイ、ハイ、ハイ、ハイ、ハイ・・・・」

「いきま〜す!!」

「ハイ!!・・・・」


記録・・・

5メートル・・・・

・・・

65

「何ぼって!?」

「今井さん、5メートル65でした・・・」

「あああああ〜・・・・・」

「あと5センチかぁ〜〜!!」


届かなかった北京パラリンピックへの切符

でも二人の気持ちはすがすがしいものでした。

「ここまで跳べるように指導してくれてありがとう!!」

「いえいえ、僕の方こそ感謝の連続でした!!」

がっちり手を握り合って、二人は笑顔になっていました。

もちろん、後ろ向きに考えればもちろん悔しいですが・・・

いや、でもこの経験は本当に大きな財産になりました。


2010年・・・

今でも私と今井さんはたまに連絡を取り合って一緒にトレーニングをしています。

なかなか文章で伝えることは難しいですが、私をここまで成長させてくれた今井さんに感謝の気持ちも込めて、文章にさせていただきました。

これからも共に横で走らせていただければと思います。

次回からは違う出会いを連載していきます^^









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2010年08月21日

〜視覚障害者アスリート今井裕二さんとの出逢い〜パートF

今井さんと出会い・・・

さまざまな経験をさせていただきました。

自分一人では立つことのできない日本最高峰の・・・

ジャパンパラリンピック出場

自分自身では叶わなかった・・・

日本記録更新

それはすべて今井さんの横で走らせてもらった結果です。

記憶にも新しい、二人で目標としていた健常者の大会への出場。

兵庫春季記録会への出場には5年の歳月が掛りました。

障害者を健常者の大会へ出場させた前例がない・・・

もし、ケガをしたらどうなるのか・・・

色々なハードルが自分たちの前に立ちはだかり、なかなかゴールの「出場可能」の文字が見えませんでした。

関係の方々に今井さんからアクションを起こしたり・・・

私からアクションを起こしたり・・・

二人一緒に話をしに行ったり・・・

5年。

ようやく春季記録会に出場できる日がやってきました。

種目は100m

健常者と同じ舞台で走れる。

やっとここまできたんだ。

二人にとって100mのスタートラインに立つまでに本当に長い月日が流れていました。

そのスタートライン

きっと今井さんにも特別な感情がこみあげていたに違いないでしょう。

私は伴走ゼッケンをつけて健常者の大会の100mのスタートラインに立っていました。

いつもスターティングブロックをお互いに合わせて、一緒にスタート練習を1回した後に、がっちり握手をして気持ちを落ち着かせる・・・いうなれば「儀式」・・・いや、「おまじない」をします。

その日の二人の握手はとてもやさしいものに感じました。

「ここまできたね!!」

そう今井さんが言っているように感じました。

当日の模様は神戸新聞に取り上げられ・・・

「門戸を開く・・・」

と書かれていました。

その一年後・・・

次はオープンレーンの800mへの出場も許可されました。



パートGでは北京パラリンピックへの挑戦を書きます。
posted by T&F.net KOBE at 09:59| Comment(0) | 出会い

2010年08月15日

〜視覚障害者アスリート今井裕二さんとの出逢い〜パートE

遡ること5年・・・

2005年7月3日

長居第一陸上競技場

第16回日本障害者陸上選手県大会

当日はすごい雨で、一時はシャワーの様な雨が競技場のトラックを打ち付けていました。

その日の目標はただ一つ・・・

T11(全盲の部)の800m日本記録を樹立すること。

その日までに本当に色々なトレーニングをしました。

仕事が終わって時間の許す限り、走り込みからスピード練習・・・

そして、色々な体幹を鍛えるトレーニング・・・

などなど、二人の身体は本当に引き締まっていました。

もちろん、雨の時にも練習はしていたので少々の雨でも大丈夫という気持ちはあったのですが、予想以上の降水量・・・


今井さんの緊張はピークにきていました。


練習でのタイムは2分20秒を切れるぐらい。

日本記録の達成は本当に微妙なラインでした。

ウォーミングアップも雨のため時間をかけて行うことにしました。

横で走っていても今井さんの鼓動が聞こえてきそうなぐらい今井さんは緊張していたと思います。

これからどのようなレース展開になるのか・・・

しっかり不安のラスト200mは走ることができるのだろうか・・・

お互いが持っている紐から色々な感情が伝わってきました。

召集場所に行き・・・

いよいよスタートの時を迎えようとしていました。

そのとき、今まで大雨だった天気が少しずつ小雨になり、スタート直前にはほぼ止んでいました。

「天気も味方してくれてますね!!」

「野口くん晴れ男やもんね〜!!」

「はいっ!! しっかり走れば結果ついてきますよ!!」

「せっかくやから楽しんで走りましょうね!!」


位置について・・・

「バン!!」

スタートの号砲とともに私たちは勢いよく飛び出しました。

最初の200mを気持ち良く入り、リズム良く・・・

テンポ良く・・・

「いい感じですよ!!リズムリズム・・・」

「直線入ります!!」

緊張からか思っている以上にスピードが出たようで・・・

呼吸の乱れが早いのが分かりました。

〜かなりいい感じでここまで来てる!!〜

〜このままいくと日本記録は間違いない〜

私は心の中で念じていました。

2周目に入るとだんだんばててきて、ラスト300mは本当にきつかったようです。

「今井さん、しっかり前!!ラスト300mやでっ!!」

意識をはっきりもってもらおうと、できるだけしっかりした口調でどんどん声を掛けました。

「ラスト200!!」

「腕ふって腕!!」

下半身は完全に乳酸がたまって動きが小さくなってきたので、最後は上半身で何とか前に進む力を生み出そうとしました。

「今井さん、ラスト100!!ラスト100やでっ!!」

「足前出して!!ラストラスト!!」

「ラスト50!!」

「ラスト30!!」

「ゴール!!」

ゴール直後、今井さんはヘロヘロになっていましたが・・・

「ありがとう!!」

と言ってがっちり二人握手して抱き合っていました。

まだ結果は分からなかったのですが、充実していて最高の気持ちになったのは事実です。

記録は・・・

2分17秒98

日本新記録を樹立しました!!

2010年の今もその記録は破られていません。


パートFでは兵庫県内初となる健常者への大会出場を書きます。
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2010年08月12日

〜視覚障害者アスリート今井裕二さんとの出逢い〜パートD

私が今井さんの伴走をはじめて衝撃的だったのが・・・

100mの伴走でした。

100mの伴走!?

どうやって走るの!?

スタートはどうやって出るの!?

?(ハテナ)マークの連続からのスタート。

やっていく間に?(ハテナ)マークが

!!(ビックリ)マークになっていきました。


人間って生まれてから新しいものに出会う度に頭の中では試行錯誤がスタートして、自分で答えを見出そうとしています。

生きていくために当たり前の・・・

その?から!!への過程でどのように理解していくのか、そしてその新しい出来事をどう吸収していくのか・・・

改めて伴走をさせていただくようになってから考え方が固まってきたのと、新たな価値観が生まれてきました。

わからないことを自分ひとりで解決できないから聞きながら覚えたらいい、聞きながら吸収していけばいい。

そんな単純なことからも遠ざかっていたように思い、自分自身がちっぽけに感じたときもありました^^

100mの伴走はというと・・・

今井さんぐらいのレベルになるともちろん伴走者もスタブロ(スターティングブロック)をつけて、一緒にスタートを切ります。

伴走者は視覚障害者を引っ張ったら失格になるため、スタートは特に注意して出る必要があります。

また、今井さんより明らかに遅れて出てしまうとブレーキをかけてしまうことになるので、スタートはドンピシャで合わせながらも横目で今井さんの動きを見ながら足や腕の振りを合わせていきます。

初めて出逢ったあの日・・・

1500mを走った後に

「野口くん、100mのスタート練習も一緒にやってもらえる?」

「はい!!なんでもします!!」

「とりあえず、僕に合わせて出てくれたらいいから^^」

笑顔で言われたものの、全くのド素人だった私は本当に緊張していたと思います。

伴走=目

なので、紐を離すと暗闇をさまようことになる・・・

ブレーキをかけてしまってケガしてしまったらどうしよう・・・

色々なことが脳裏をよぎりましたが・・・

やってみると・・・

今までに感じたことのない鳥肌がたつぐらい気持ちが良く・・・

2人で作り上げる作品のように感じました。

今井さんともずっと後になってから話したことがありますが、

「初日からスムーズに出れたよね!!」

とお互いが今でもそう思っているぐらい、スムーズにスタートダッシュができました。

もちろん、その時はまだまだ素人伴走者だったので改善するところはたくさんあったのですが^^

今井さんと100mを初めて走ったのは1500mを走った同じ日。

練習で数回合わせただけのスタートでしたが、試合当日もしっかり走ることができて12秒5前後で走ることができました^^

2010年の5月に行われた神戸市障害者スポーツ大会でも100mに出場し12秒6で走ったことを考えれば、走力はそこまで落ちていないんだと実感できます。

今年で43歳になった今井さん、31歳になる私。

今井さんが走り続ける以上、私も横で走り続けたいと思います!!

パートEでは800mの日本記録を樹立したときの話をします。

posted by T&F.net KOBE at 14:35| Comment(0) | 出会い

2010年08月08日

〜視覚障害者アスリート今井裕二さんとの出逢い〜パートC

とうとう試合当日がやってきました。

明石の陸上競技場で練習してから1週間・・・

記憶が正しければ神戸市の障害者スポーツ大会が先にあったように思います。

場所はユニバー記念競技場・・・

今井さんと総合運動公園の駅で待ち合わせしました・・・

初めての大会に出場。

今井さん自身も初めての1500mということで目標は5分30秒を切れたらいいな〜というぐらいでした。

自分のレースではなく、他人の目となって走る。

伴走者として初めてのレース

特に特別な緊張感はなく、どのようにレースを展開できるのかワクワクしていました。

それ以上に横にいる今井さんの緊張感がとても伝わってきて、なんとか安心させて、良い結果を出してあげれたら・・・

と強く思っていました。

まだその時は・・・

「〜してあげれたら」

という気持ちだったのは事実。

今思うと、「してあげる」ではなく、「一緒に走る」なのに・・・

始めのころは伴走と視覚障害者ランナーは別物ととらえていたように思います。


ウォーミングアップする場所もあまりなく気がつけばレースの時間でした。

色々な障害区分の人が一斉にスタート!!

号砲と共に私と今井さんは跳び出しました。

聴覚の選手はもっと速く、見た目も健常者と変わらないスピードでどんどん前を走っていました。

今、自分たちがどのぐらいの場所にいるのか・・・

前に何人・・・

後ろに何人・・・

抜かれそうなのか・・・

抜けそうなのか・・・

色々な情報を走りながら伝えていきます。

もちろんカーブや直線

また、どれぐらい走ったかの距離

本当に新鮮でした。

レース中に自分以外の選手のことを考えて走ること。

人の「目」になって走ること。

そしてゴールした後の達成感・・・

自然と出た「ありがとうございました。」

伴走者として走らせてもらえた。

そういう思いがこみ上げてきました。

今井さんからも

「ありがとう!!」

と言われたときは感動しました。

その時はこの先何レースも共に走り、800mの日本記録を出せるまでになるとは思ってもみませんでした。

その日の結果は5分18秒ぐらい・・・

その1週間後の兵庫県の大会では、5分05秒を切っていました。

パートDでは100mの試合に出たときの話をします^^

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2010年08月05日

〜視覚障害者アスリート今井裕二さんとの出逢い〜パートB

いよいよ初めて伴走をするときがやってきました。

視覚障害者の伴走をするとき、伴走者は視覚障害者の右側でも左側で良いらしい・・・

要は、視覚障害者が自然に走れるようにサポートする役目だから、走りやすい方に立つ必要があります。

今井さんと走るときは常に私は今井さんの左に立つことになりました。

陸上競技場で考えると今井さんの内側ですね。

また、走るときには伴走紐といって約1メートルの紐を輪にして互いがその紐を持ち、ゴールまで走ります。

もちろん、この紐を離したりすると大変なことになります。

言わば・・・

「命の絆」

その紐を持って走ります。


「じゃあ歩いてみよっか!!」

今井さんが言いました。

「はいっ!!」

紐を持ちながら腕振りを合わせたり、足の歩幅、出し方などを合わせたり・・・

全てが初めての体験でしたが、本当に楽しく思えました。

特に違和感なく、そのままジョギングへとステップアップしていきました。

「野口くん、上手やね!! 走りやすいよ^^」

「本当ですか!? 嬉しいです!!」


まずは慣れるために、そしてお互いのことを知るために色んな話をしながらジョギングをしました。

「カーブに入る前と直線に出たら教えてね!!」

「はいっ!!」

こんな会話は普通ではしない会話。

いや、普通ってなんだ!?

今井さんの伴走をしながら本当に色々なことを考えるようになりました。

今井さんは本当に見えないんだ・・・

しっかりサポートしよう。

その時はこの先、ずっと続くとはもちろん思っていませんでしたが、ただただ初めての経験でとてもそれが負担ではなく自然と伴走することができたので、こういう陸上競技もあるんだな〜と感じていました。

歩く

走る

体操する

簡単なドリル(基本の動き)をする

今までは自分自身のためにやっていたことを、一緒になって行う。

また、正しい動きを伝える。

特に、新しいことを伝えることは本当に難しい経験でした。

「じゃあスキップしましょか!!」

「スキップ?」

「まずフ僕がするので足音を聞いてみてください。スキップはこんなステップで、こんな足音になります。」

「リズムが難しいね〜!!」

「じゃあ、次は僕の体触りながらゆっくり進みますね!!」

「結構高くとぶんやね〜!!」

一つ一つの動きを伝える。

健常者の動きに近づける。

もちろん、初日にそこまで考える余裕はありませんでしたが、本当に色々な伝え方があるんだな〜と逆に教えてもらいました。

眼の見えない方には音がこれほどまで大切なものだとはもちろん知らなかったことでした・・・

その日は1500mを走ったあとに、100mの練習でスターティングブロックを使って、スタート練習もしました。

が、自分自身が初めて体験した中でも内容の濃すぎた一日だったので全てを覚えていません。


パートCでは1週間後、2週間後に出場した1500mのレースの話をします^^

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2010年08月01日

〜視覚障害者アスリート今井裕二さんとの出逢い〜パートA

伴走のイメージも沸かないまま・・・

今井さんと初めて会う日がやってきました。

場所は明石陸上競技場

中学生の時にもよく大会で行っていたし、大学の練習もたまに明石で行っていたので、ごく自然にたどりつきました。

まず、競技場に入って思ったのが・・・

いつもの練習や大会と違う雰囲気だな

ということです。


見慣れない車いす

義足

白杖を持った方


自分の知らない景色で・・・

今でも鮮明に覚えています。


「お〜!!野口!!」

先輩が声を掛けてくださいました。

「この方が今井さんって言ってパラリンピックにも出場経験がある全盲の選手やで。」


パラリンピック!?すごい方じゃないですか!!


「はじめまして、野口です。」

「こんにちは!^^今井です」

と今井さんはすぐに手を差し伸べて、握手してくださいました。

今はごくごく普通に視覚障害者と話すときや初対面の時は手をふれ合うのが自然になっていますが、その時はそういう「当たり前」を知らなかったので恥ずかしい感じと、こうやって挨拶するんだな〜という気持ちで自然と笑顔になっていました。

「野口君は何を専門にしてるの?」

「400mです。でも高校の時は800mをしていたので短距離から中距離まで走れます。」

「頼もしいね〜!!最近1500mにもチャレンジしてて、一度走ってみたいと思ってるんで^^今度の大会も1500mに出るので伴走お願いします。」

紹介してくれた先輩はその年に教育実習で忙しくなるとのことで、先輩の代役としてその日から伴走人生がスタートしました。

実は聞かされていなかったのですが、1週間後に県の障害者スポーツ大会があり、その1週間後に神戸市の障害者スポーツ大会があるとのことでその両方をいきなり伴走することになったのです。


そこから今まで・・・


もちろん途中、さまざまなことがありましたが・・・

今現在も今井さんの伴走を続けています。

パートBでは練習の様子を書きます^^

posted by T&F.net KOBE at 16:44| Comment(0) | 出会い

2010年07月31日

〜視覚障害者アスリート今井裕二さんとの出逢い〜パート@

この出逢いを無くして、今の自分は語れない・・・

そんな出逢いをみなさんはしたことがありますか。

私と視覚障害者アスリート今井さんとの出逢いは遡ること約10年

私が大学3年生の時でした。

その日は体調が優れず大学を休み、自宅の布団で寝ていました。

昼頃に携帯が鳴り・・・

着信画面を見ると中学のときに知り合った学校の違う一つ上の先輩。

その電話に出なかったら今の自分はまた違った道を歩んでいたことでしょう。

その時はとっさに電話に出ました。

「野口、元気か〜?久しぶりやな〜!!」

「お久しぶりです!!○○さんもお元気そうで。」


久しぶりで中学生のときの話とかで盛り上がった後・・・


「野口、視覚障害者の伴走に興味ない?」

「伴走って何ですか?」

「視覚障害者の横で紐もって一緒に走る役目の人やん。」

初めて聞く話で、全く想像もつかず、はじめの印象としては・・・

「いや〜、興味ありますけどマラソンとか走れませんよ!!」

「ちゃうちゃう、短距離やで!!」

「短距離!?・・・短距離にも伴走ってあるんですか?」

伴走=長距離とその時の私は固定観念があり、短距離の伴走と聞いてより興味を持ち始めました。

「来週末に明石陸上競技場で練習があるから、参加してな!!」
「詳しいことはまたメールするわ!!」

「は、はい!!」

その電話を切った瞬間・・・

〜なんかよく分からないけど、何でこんなドキドキしてるんやろ〜

昂るものがあったのは確かでした。


大学2年生の時に病気になってからほとんど自分のタイムも上がらず、陸上競技に対する情熱も少し薄れ掛けていた時にたまたま掛かってきた1本の電話。

もしかしたら・・・

「変われるのかもしれない」

そう思ったのかもしれません。

そして1週間が経ち、いよいよ今井さんと対面するときがきました^^

パートAにつづく・・・
posted by T&F.net KOBE at 14:06| Comment(0) | 出会い
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